著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

戦時下が生んだ小平義雄の残虐な連続暴行事件

公開日: 更新日:
太平洋戦争時下における銃後の生産、工場で働く女性たち(1942=昭和17=年)/(C)共同通信社

 小平義雄の犯罪が最初に明らかになったのは、昭和21(1946)年8月17日のことである。東京・港区の寺の一角で若い女性の死体が発見された。衣服を脱がされての裸体であった。警察の調べでは、死後2週間ほど経過していたというのである。ところがこの死体からさらに数十メートル離れたところ…

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