「ある幹部」の次は「ある議員」? 旧安倍派キックバック再開“主導”疑惑の下村博文氏が政倫審で言っていたこと
しかし、下村氏は「ある議員」からの再開要望を松本氏に話したことは認めつつも、「命令や指示ではない」と否定。日刊ゲンダイの取材に対しても、「私が22年7月に松本さんに連絡したのは事実です。ただ〈ある議員が還付を再開してほしいと言っている〉と伝えただけ。再開しろとは一切言っていない。そもそも、当時はまだ派閥会長の安倍元総理が存命でした。安倍さんの頭越しに私が還付再開など指示できるわけがありません」と釈明していた。
■24年3月に行われた衆院政倫審で下村氏は……
「ある幹部」として報じられた下村氏が、今度は「ある議員」を口にする。まるでマンガのような展開だが、あらためて24年3月に行われた裏金事件を巡る衆院政治倫理審査会(政倫審)を振り返ると、出席した下村氏はまず、キックバックについて「私自身はノルマを超えた分が清和政策研究会から還付される扱いになっていることを知らなかった」と発言。
そして「事務総長や会長代理の役職であっても、事務局から政治資金の問題について説明を受けたり、経理・会計について報告があったりすることは全くなかった」とし、キックバック再開については「私自身がいる場所で決めたということは全くない。いつ、誰が、どんな形で、どのように決めたかは本当に知らない」「(8月の協議は)還付をやめることを前提とした議論だった」と言っていた。