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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

トランプ大統領はなぜ教育を攻撃するのか?「教育省解体」の裏側

公開日: 更新日:

 つまり教育省を解体することは、各州におけるマイノリティーの権利の弱体化を意味する。しかし影響はそこにとどまらない。連邦政府からの資金援助がなくなれば、特に財政的に困難な州では教育格差が拡大する可能性がある。その結果、アメリカ全体の学力低下も予測される。多くの国民はそれに懸念を示し、6割は解体に反対している。

■2016年の選挙戦時「私は低学歴の有権者を愛している」

 一方、反トランプ派は、2016年最初の選挙戦でトランプ大統領が発した「私は低学歴の有権者を愛している」という言葉を持ち出し、批判を強めている。実際に昨年の大統領選では、高卒以下の6割近くがトランプ氏に投票し、大卒以上の過半数はハリス氏を支持した。

 この傾向から、保守派は低学歴の人が多い方が、選挙で有利になると考えているのではないか、という疑念も広がっている。

 教育の否定はファシズムの手法でもある。警戒する声は高まるばかりだ。 

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