「絆会」「池田組」大物トップ逮捕で判明…1億円供与の意外な使途とヤクザの懐事情
池田組長は織田会長に1億円を貸した5カ月後の20年7月、神戸山口組から離脱し、絆会と池田組は同盟関係になり、6代目山口組だけでなく神戸山口組とも対立した。
虚偽登記発覚のきっかけは、組事務所の移転だった。絆会本部は昨年7月、兵庫県尼崎市から大阪市中央区に事務所を移していた。
「付近の住民から不安の声が上がり、府警は事務所の使用制限の仮処分命令を進めとった。その過程で登記を確認したら不自然な根抵当が設定され、しばらくしてその女性名義が外されとった。おかしいなと思ってその名義調べたら、池田の親族やった。その時期、絆はすでに神戸山口組から脱退し、池田はまだ傘下におった。敵対しているもん同士が金の貸し借りをしていることが、神戸山口組の井上邦雄組長にバレたらマズイいうことで親族女性の名前を使ったんやろ。その頃から池田は織田と組む腹づもりやったんやろな」(捜査事情通)
織田会長が池田組長から1億円を借りたのは、借金返済のためだとみられている。
織田会長は山口組分裂以前から井上組長の弟分で、井上組長に約8000万円の借金があった。2人が袂を分かった後、織田会長は井上組長の親族から訴訟を起こされ、返還命令が出ていた。その返済のため、織田会長が池田組長に頼み込み、金を工面したとみられている。