プロが目を皿にしてチェック 意外なドラフト上位候補2人
中央球界では無名も
■大学野球選手権
10日に開幕した全日本大学野球選手権(東京ドーム・神宮)。今秋ドラフト1位候補の山崎康晃(亜大)は1回戦で敗退したが、他に逸材はいるのか。大学球界に詳しいスポーツライターの安倍昌彦氏に話を聞くと、「10日の広島経済大との1回戦で先発し、九回途中無失点の左腕・浜田智博(九産大)は1位指名もありうる」と言う。
浜田は宮崎工高から九産大に進学。高校時代は3年春のセンバツでエースとして2回戦進出するも、ドラフトにかからず。大学進学後に急成長を見せ、3年秋の九州選手権では、自身が尊敬する大瀬良大地(九共大→広島)に投げ勝った。大学通算で20勝をマークしている。
「浜田のブルペンを捕手の真後ろから見たことがあるが、左手を担ぎ上げて投げる独特のフォームは、打者にとって球の出どころが見えづらく、突然投げてくるような感じで、打者はタイミングが取りづらいはず。ストレートは140キロ前半ながら、体感速度は140キロ後半くらいはあると思う。制球力は高く、ボールに勢いもある。2種類のスライダーとフォーク、チェンジアップ、ツーシームと変化球も多彩で、フォークでカウントを取ったり、ストレートでファウルを打たせたりと投球術にも長(た)けている。投げっぷりの良さはヤクルトの小川泰弘(13年新人王)に通じるものがある」(安倍氏)