1トップで機能せず…FW鈴木武蔵はイラク戦完敗の“戦犯”
アジア大会(韓国・仁川)でサッカーU―21(21歳以下)日本代表が17日、1次リーグD組の2戦目の相手、イラク代表に1-3の力負けを喫した。
それにしてもイラクの強さばかりが目立った。前半12分、明大DF室屋のクリアミスを拾った18歳MFフマムが先制ゴール。1―1で迎えた後半3分に2点目を叩き込まれ、27分には強烈FKを決められた。日本はMF矢島(浦和)、MF中島(FC東京)らが決定機をことごとく外し、終わってみればスコア差以上の完敗劇である。
「責任の一端は1トップでプレーしたFW鈴木武蔵(新潟)のデキの悪さにある」とはサッカーライター・平野史氏だ。
「ジャマイカ人の父と日本人の母の間に生まれたハーフで身長185センチとフィジカルに恵まれ、サイズの割にはスピードがあり、足元の技術も悪くありません。しかし、イラク戦では前線でキープしてタメをつくり、アタッカー陣との連係で攻撃を活性化させ、自ら積極的にシュートを放つという1トップの役割が果たせていなかった。アジア大会初戦のクウェート戦で2ゴールを決め、各メディアは『宿敵イラクを蹴散らし、五輪で結果を残せばA代表からも声が掛かる』と絶賛したが、あまりにも無定見に持ち上げ過ぎです」