チームの要は外国人選手…“金満球団”阪神が抱えるジレンマ
「エースと抑え、打者では4番と5番。重要なポジションを担う選手がみんな助っ人。最近、こんなチームは珍しい」
野球ファンの吉川潮氏(作家)が、シーズン2位からの日本一を目指す阪神についてこう言った。
26日の日本シリーズ第2戦は、攻撃の要であるゴメス(30)、マートン(33)の「4、5番コンビ」がともに無安打に終わったことがモロに影響。ポストシーズン8試合目にして初黒星となった。
和田監督は「選手は目いっぱいやった。悲観することはない。前に向かってやっていくだけ」と話したが、25日の初戦、先発のメッセンジャー(33)が力投し、呉昇桓(32)が最後を締め、ゴメスが先制打を含む2安打3打点、続くマートンも2安打2打点と活躍して快勝したのとは対照的だった。
前出の吉川氏が言う。
「それだけ阪神は、助っ人選手に『オンブにダッコ』だということ。阪神が勝つのも負けるのも助っ人次第。いったい、どこの国のチームなんだと思いますね。特に日本人野手の存在感が薄い。例えば、日本ハムには中田翔、ヤクルトには山田哲人という高卒の看板選手がいるけど、今の阪神にはいない。『掛布雅之』のような選手が出てこないのはファンも歯がゆいんじゃないかと思う」