後任監督より次期会長 協会の“政争の具”と化すアギーレ騒動
■「会長は選挙で」とFIFAが“行政指導”
いずれにしても、JFA創設以来の八百長スキャンダルとはいえ、すべての対応が後手に回るJFAという組織がいかにルーズなのか、満天下に知らしめたJFA幹部の責任は大きい。
しかも、だ。「この騒動を一部幹部が権力闘争の具にしようとしている」という声が漏れてくるから呆れるほかない。
「ザッケローニ、アギーレを代表監督に据えた原専務理事は、ざっくばらんな性格と行動力でJFA内にシンパが多く、次期JFA会長に推す声も出ている。大仁会長の任期は16年3月まで。順当にいけば、JFA副会長の最古参・田嶋幸三副会長(57)が、役員選考委員会から推薦され、スンナリと会長に就任するという流れだったが、FIFAの“行政指導”で次期会長は、JFA評議員によって選挙で選ばれることになった。推される格好で原さんが会長選に立候補すれば、人望という点で劣る田嶋副会長を破り、当選する可能性も決して小さくはない。ここにきてテレビやスポーツ紙が『原専務理事の任命責任を問うべき』と報じるようになったが、裏で田嶋派が糸を引いている? といぶかるサッカー関係者は多いのです」(前出の記者)
これが本当なら、度し難いにも程がある。JFAの幹部はアギーレと一緒に総退陣すべきだろう。