なでしこ初代監督 「“澤抜き”で勝った自信を米国戦に生かせ」
そしてイングランド戦では、ついに途中出場もならなかった。
澤は、ベンチに座っているだけで“重し”になる選手である。精神的支柱としてチームの拠りどころとなり、出場すれば、ボランチの位置から相手ゴール前まで攻め上がり、守っては相手の攻撃の芽をきっちり摘み、チームにとって貴重な戦力となっている。
カナダ大会が「最後のW杯」と話しているみたいだが、来夏のリオ五輪出場の希望を持っているとも報じられ、その胸中は揺らいでいるようだ。
いずれにしても、準決勝イングランド戦を「澤抜き」で勝ったという事実を他選手たちは「澤さんに頼らなくても勝ち上がれた」と自信に変えて欲しい。決勝では、米国選手を必要以上に恐れることなく、勇猛果敢に挑んで欲しい。そうすれば勝機は必ず見えてくる。
(鈴木良平/なでしこジャパン初代専任監督)