最下位オリもCS射程圏 西武の“急停車”でパ3位争い激化
シーズン開幕直後のオリックスは、オフの大型補強にもかかわらず主力に故障者が続出して連敗続き。交流戦期間中の6月2日に森脇監督がチーム低迷の責任を取って休養を発表した後には、チームの借金は19にまで増えた。この時は誰もがオリックスの最下位を確信し、ナインやベンチにもあきらめムードが漂っていた。
ところが、その空気を一変させたのが西武の「急停車」だ。
西武は球宴前までソフトバンク、日本ハムとともにAクラス争いをしていたものの、先月15日から投手陣の崩壊もあって長いトンネルに突入。昨4日の楽天戦にも敗れて、球団史上ワーストとなる13連敗を喫した。この西武の体たらくにより、球宴直後から5割以上のペースを維持するオリックスが上位チームに接近。4日のロッテ戦もエース・金子で完勝したチームは「CS圏内」の3位まで6ゲーム差にまで迫った。
オリックス関係者は言う。
「現在3位のロッテは投手を中心に戦力不足。このままAクラスを維持できるとは思えない。5位の楽天は三木谷オーナーの現場介入が公になって、チーム内はボロボロ。そこに連敗続きの西武とくれば、ウチの3位の可能性は十分にある。仮にCS出場なら、これまでの低迷で怒りを爆発させていた宮内オーナーの機嫌も直るでしょうし、オフの30億円補強の責任を追及されているフロント陣や、新加入しながら全く結果を出せていない中島や小谷野、ブランコへの風当たりも和らぐ。鼻息も荒くなりますよ」
パはソフトバンクの優勝、日本ハムの2位は堅いが、3位争いが面白くなってきそうだ。