「4番」復帰後は単打のみ…巨人・阿部から“怖さ”が消えた
「12年に2冠(首位打者、打点王)を獲得した阿部におびえている投手が多かった。でも最近はスイングに豪快さがない。いまだに9本塁打。変化球への対応が淡泊でチャンスに弱いイメージになってしまった。特に4番に座ってからの安打は反対方向ばかり。もう怖さは全くありませんね」
12日のDeNA戦で28試合ぶりの4番に復帰した阿部慎之助(36)について、かつてよく打たれたセ球団のコーチがこう漏らしていた。
16日の中日戦もそうだった。1点を追う九回2死一、二塁であえなく投ゴロ。前日の試合でも0-0の六回1死満塁で村田の代打として登場しながら、あっけなく二ゴロ併殺打に倒れた。「申し訳ない気持ちしかない」と懺悔していたが、2試合連続で最後のバッターとなり、最下位の中日に連敗となった。
巨人はその直前に珍プレーを犯していた。九回無死二、三塁から橋本の一ゴロで三塁走者の鈴木が挟まれてアウト。本来ならその間に三塁ベースに到達していなくてはいけない二塁走者の立岡が、三塁付近まできていたにもかかわらず、なぜか二塁へ帰塁しようとして痛恨の併殺となっていた。怒り心頭の原監督は「プロらしからぬプレー」とバッサリ。勝呂三塁ベースコーチが「オレの判断ミス」と認める後味の悪いボーンヘッドを、4番がカバーできなかった。