陸上女子・久保凜「800m日本新記録」でも届かない…まだまだ分厚い五輪の壁
あの田中希実(24)を破った陸上界の新星がさらに輝いた。
東大阪大敬愛高2年の久保凜(16)が女子800メートルで日本新記録となる1分59秒93をマークしたのだ。
15日の「陸上・長距離強化記録会」(奈良・橿原)。久保はタイムレース3組で2位に5秒以上の大差をつけ、日本女子の頂点に立った。
日に日に成長を遂げている。ゴールデンウイーク中の5月3日、静岡国際800メートルで2分3秒57のU18日本新記録を樹立。6月30日の日本選手権800メートルでは、1000メートルをはじめとする中、長距離で複数の日本記録保持者である田中希実を破り、2分3秒13で優勝した。そして、今回はその記録を4秒以上短縮し、日本女子初の2分切りである。
本州最南端に位置する和歌山県串本町出身の久保は、サッカー日本代表の久保建英のいとこで、父は串本の少年サッカーチームの監督。小学時代はサッカーをやっていた。
そんな久保でも五輪のカベは分厚い。今夏パリ五輪の参加標準タイムは1分59秒30。今回の日本新記録達成でも0秒63届かない。
2021年東京五輪は、金メダルのアシング・ムー(米国)のタイムが1分55秒21。20歳で迎える28年ロス五輪まであと4年。伸びしろと時間は十分にある。