肩、足に加え知名度も抜群 今秋ドラフトは「オコエ争奪戦」に
今秋のドラフト候補たちが揃い踏みした、26日のU18日本代表と大学代表との壮行試合。ネット裏に並んだ12球団のスカウト陣の間で、最も人気がある選手は誰なのか。
これまでは県岐阜商の右腕・高橋純平と東海大相模の左腕・小笠原慎之介に人気が集中していた。いずれも超高校級の逸材。かねてスカウト陣は「あの2人は頭一つ抜けている」と口を揃えていたが、ここに来て頭角を現してきたのが関東一の外野手、オコエ瑠偉だ。
セのスカウトが言う。
「高校生離れした肩と足は、守備だけなら今すぐにプロでも通用するレベル。ただ、テレビが特集を組むまで人気が出るとは思わなかった。ハーフということもあって、すでにキャラクターが立っている。『オコエ瑠偉』という名前もインパクトがあって覚えやすい」
プロ野球は客商売だけに、純粋な実力のみが評価されるとは限らない。その典型が10年ドラフトで4球団が競合した早大の斎藤佑樹(日本ハム)だ。実力不足でも「ハンカチ王子」として甲子園を沸かせた人気があったからこそ、指名が重複した。