ソフトバンク独走Vも右肩手術で登板なしの松坂と電話で話した
「それでも、あっちでやります」
決意は固そうだった。全治は6カ月。開幕は微妙だが、来季は不安が残っていても投げるしかない状況だ。
これを機に投球フォームをリセットすべきだ。肩とヒジをもっと上げて足元に叩きつける、というのは極論でも、投手、捕手の中間地点にバウンドをさせるくらい、上から腕を振り下ろせるか。突っ張った左ヒザを曲げられるか。契約は2年残るが、来季ダメなら引退する覚悟で投げてもらいたい。
話は変わるが、今夏の甲子園を見て時代の変化を感じた。投手の決め球についてである。桐光学園時代の松井(現楽天)や全国制覇した東海大相模の右腕・吉田など、昨年までは縦のスライダーで三振を量産する投手がいた。それが、今夏はフォークボールやチェンジアップといった落ちる球を使う投手が急増。それも、速くて落差が小さいスプリット系である。仙台育英の準優勝投手・佐藤や4強まで進んだ早実の松本もこの球を駆使して勝ち上がった。
東海大相模の左腕・小笠原のチェンジアップも130キロ前後と球速が速い。打者は直球と区別がつかず、振ってしまうのがミソなのだ。