<第4回>「助っ人」にならなかった外国人打者
指摘通りだった。二軍に落ちるや、「背中が痛い」と言い出し、あとはサボりたい放題。二軍のメーングラウンドには出ず、クラブハウスに顔を出して帰宅を繰り返した。日本での検査を拒否し、「ドミニカで治療したい」と言い出しても、球団は止められなかった。
六本木などで飲食し、ストレスを発散することもほとんどないという。そもそも外出が嫌いで、自宅に引きこもっているのだ。ある日、フランシスコは親しい関係者にこう漏らしたという。
「この国は合わない」
二軍での話し相手はセペダとカステヤーノスのみ。練習嫌いで日本嫌い――。3年間も調査した球団はこんなことも把握していなかった。前出の他球団関係者が言う。
「ドミニカ人に最初にまとまったカネを渡したらダメ。絶対にサボるから。出来高払いにしないと」
巨人はかつてのように補強にジャブジャブと金を使えない事情がある。フランシスコの退団は決定的だが、1億4000万円は戻ってこない。