松山英樹を襲う8年前のフラッシュバック…自滅で優勝逃し人目を憚らず大泣きした過去
【全米プロゴルフ選手権】第1日
ゴルフファンなら覚えているだろう。
今年と同じ舞台で行われた2017年大会。松山英樹(33)は最終日、首位に1打差、通算6アンダー2位タイからスタート。7アンダーで4人が並ぶトップタイでバック9に入ると、10番のバーディーで単独トップに立った。ところが11番で1.5メートルのパーパットを外して3連続ボギー。14、15番で取り返し、同組で首位のJ・トーマスに1打差まで迫るも、「グリーンマイル」と呼ばれる上がり3ホールで2ボギー。結局、3打差の5位タイに終わり、目の前にあったメジャー優勝のチャンスを逃すと、試合後、人目をはばからず大泣きした。そんな姿を見せたのは初めてのことで、周囲も対応に困ったほどだった。
あの自滅から8年。この間には、21年にアジア勢では初のマスターズ制覇を成し遂げ、17年には通算5勝だった米ツアーの勝ち星も、今季の開幕戦で11勝まで伸ばし、ツアーの看板選手のひとりとなった。今年はリベンジを誓っているはずだが、松山だって人間だ。8年前の最終日に痛い目に遭ったホールのことを覚えているのではないか。その記憶が蘇る「フラッシュバック」がプレーに影響しないのか。ツアープロを指導するメンタルトレーナーの児玉光雄氏(追手門学院大特別顧問)がこう語る。