リオ五輪チケット売れず…東京五輪“二の舞い”を専門家危惧
今年8月に開幕するリオ五輪は閑古鳥が鳴きそうだ。
リオ五輪組織委員会は19日(日本時間20日)、同大会の入場券販売が芳しくないと明らかにした。同組織委によれば、五輪は国内向け450万枚のうち、売れたのは半分程度。パラリンピックは300万枚のうち、30万枚しかさばけていないという。組織委は「ブラジル経済の低迷が原因」とし、「周知、広報をしないといけない」と危機感を示した。
リオは欧州やアジアからのアクセスが不便な上に、現地の治安も悪いだけに、外国人観光客の増大は見込めない。大会期間中の不入りは、当然、五輪公式グッズ、会場での飲食物の販売不振にもつながる。五輪での収入はチケット、グッズ売り上げが3割程度を占めるだけに利益を手にする国際オリンピック委員会(IOC)、大会組織委は真っ青だろう。
84年以降の大会で最も入場券販売が不振だったのは04年アテネ五輪。IOCの資料によれば、売り出した530万枚のうち150万枚も売れ残った。南米初の五輪となるリオで史上最低の観客動員数が記録される雲行きだが、5年後に迫った20年東京五輪も悠長に構えていられない。