陸連にブレーキ疑惑 名古屋Vキルワさえ「設定記録」破れず
「終盤にスピードが落ちなかっただけに、30キロまでのペースが悔やまれますね」
リオ五輪女子マラソン最終選考会の名古屋ウィメンズを観戦した陸上ジャーナリストの菅原勲氏がこう言った。
ペースメーカー(PM)が外れる30キロまで、昨年より1分以上も遅いペースで進んだレースは、昨年覇者のキルワ(31=バーレーン)が予想通り30キロから飛び出す。田中智美(28)が単独でキルワを追い、後続をグングン引き離す展開になったが、37キロ手前で小原怜(25)が田中に追いつき、日本人トップとなる2位争いはデッドヒートになった。最後は田中が小原を1秒差で振り切り、2時間23分19秒でゴール。リオ五輪代表を「確定」させた。
それにしても解せないのは、主催者がPMに指示した5キロ16分55秒から17分のぺースだ。4日付の日刊ゲンダイ本紙が指摘したように、このペースは福士加代子(33)が2時間22分17秒で走った大阪国際(5キロ・16分40秒)より15秒以上も遅い。大阪では2時間20分台でゴールできるペース設定が、名古屋のゴール設定は2時間23分台。