理事長選の敗因? 貴乃花派に故北の湖氏“遺言”改ざん疑惑
■本心を知っていた裏金顧問
「それが北の湖前理事長の本心で強い希望でもあったことは、北の湖親方の右腕だった裏金顧問がだれよりも分かっていたはずです」と、さる親方がこう続ける。
「北の湖親方の容体が悪化したとき、裏金顧問が真っ先に擦り寄ったのは協会ナンバー2の八角親方でした。『次は八角だよ』と周囲に言ったともいいます。つまり北の湖理事長の本音を知っていたからです。ところが八角親方は、裏金顧問のあまりに不自然な言動に次第に猜疑心を抱くようになった。それで危機感をもった裏金顧問は八角親方のもとを離れ、貴乃花親方に急接近した。八角親方のもとでは協会の中枢に居続けるのは無理だと判断、北の湖前理事長の跡目を狙っていた貴乃花親方を担いで生き残ろうと考えたのでしょう」
裏金顧問が最初に八角親方に接近した事実が何より、北の湖前理事長の本心を知っていたことを裏付けているというのだ。
が、「北の湖前理事長の遺志を受け継ぐ」と理事長選に立候補した貴乃花親方も、そんな貴乃花親方を担いだ裏金顧問も、北の湖前理事長の遺志をくんでいるように見せて、実は自分たちの都合のいいように利用しただけではないか。