400m個人メドレー金の萩野 80年ぶり自由形金にピタリ照準
世界ランキング1位が、ついに頂点に立った。
リオ五輪競泳男子400メートル個人メドレーで日本新記録の4分6秒05をマークして今大会日本勢初の金メダルを獲得した萩野公介(21=東洋大)。4分9秒71で銅メダルの瀬戸大也(22=早稲田大)とともに56年メルボルン大会以来、60年ぶりの日本人選手による同時表彰台である。
昨年7月のフランス合宿で右手を骨折し、世界選手権(ロシア・カザニ)欠場を余儀なくされた萩野は、「ケガがあったからこそ、最後の最後まで粘れた」と振り返った。競泳の全4種目をこなす個人メドレーを制したことで「キングオブスイマー」の称号を手に入れたが、これで満足しているわけではない。次の狙いは自由形でも頂点に君臨することだという。
競泳は日本のお家芸とはいえ、自由形は五輪で金から遠ざかっている。男子は36年ベルリン大会1500メートルの寺田登、女子では04年アテネ大会800メートルの柴田亜衣が最後だ。自由形は上背のある欧米の選手が有利とされ、小柄な日本人が勝つのは難しいといわれている。