米に負けメダル逃す 日本女子バレー「世代交代」への不安
予想通りの惨敗に終わった。
日本時間17日、リオ五輪バレーボール女子の準々決勝で日本は米国に0―3のストレート負け。ベスト8での敗退となり、前回のロンドン五輪で獲得した銅メダルに続く2大会連続のメダルには手が届かなかった。
試合後、真鍋監督が「アメリカの壁は厚かった」と悔やんだように、米国は世界ランク1位の優勝候補。五輪は2大会連続の銀メダルで辛酸をなめてきたことから優勝への思いも強く、予選リーグを無敗で突破していた。身長も実力も米国に劣る日本は、2011年秋のワールドカップを最後に、4年間で1勝もしていなかった。
真鍋監督は「4年前と一番違いを感じるのは高さとパワー。世界には身長190センチを超える選手が40人以上いる中、日本は一番高くても186センチ。女子にもそういう時代が来た」とも振り返り、世界との差を痛感させられた。
4年後のメダル奪還に向け、高さとパワーに対抗しなくてはいけない日本はしかし、この五輪でレベルダウンを露呈した。特に、どのポジションよりも経験値が必要とされる司令塔のセッターは宮下遥(21)に十分な経験を積ませないまま竹下佳江(38)が引退。世代交代失敗の不安は、荒木絵里香(32)と山口舞(33)に加え、キャプテンを務めてきた木村沙織(29)も代表引退が濃厚となっていることでいよいよ増幅する。経験豊富な彼女らに代わる若手がパッとしなかった。
真鍋監督は今大会での退任が確実視されていて、後任には名セッターとして知られる中田久美(50)の名前が挙がっている。女鬼軍曹は大変な仕事を引き受けることになりそうだ。