即戦力重視から育成へ DeNA“ポスト筒香”探しへ来年本腰
DeNAの主砲・筒香嘉智(24)に、メジャースカウトからの熱視線が注がれている。
今季は打率.322、44本塁打、110打点の大活躍で本塁打と打点の2冠を獲得。来春のWBCでは「日本の4番」を務めることもあり、メジャー球団の間にも「ツツゴー」の名が浸透してきている。本人も以前からメジャー志向を公言。海外FA権を取得するのは早くても21年オフだが、WBCでシーズン同様の結果を残せば、ポスティングを見据えたメジャー複数球団から具体的な条件、金額が飛び交うことになりそうだ。
「筒香の来季年俸は今季の1億円から倍増が堅いといわれています。このままいけば、数年後には3億、4億という数字になる。ポスティングを含めて『メジャー挑戦』が現実的な話として俎上に載るのは間違いない」
ベイスターズのOBがそう言って続ける。
「そもそも11年オフに新規参入したDeNAは、日本ハムをチームづくりのモデルケースとしていて、そのために日ハム時代に実績のある高田GMを招聘した。日ハムは主力選手の流出に寛容で、むしろそれを若手育成の面でプラスに転じさせる。特定の選手が出ていくことを数年前から想定し、ドラフトで後継者となるべき選手を獲得、育成しているからです。同じようにDeNAもエースや4番が抜けても常に優勝争いができるチームづくりをテーマにしている。野手がタマ不足と言われる今年のドラフトはともかく、来年のドラフトでは清宮(早実)を筆頭に安田(履正社)、西浦(明徳義塾)らスラッガーがリストの上位に名を連ねていると聞く。近い将来の筒香の流出を念頭に置いてのことでしょう」
12年に新規参入したDeNAは昨年までの4年間のドラフトで26選手を指名(育成契約を除く)し、そのうち高校生はたったの5人だった。即戦力重視のドラフトが来年から、ガラリと変わる可能性があるというのだ。ポスト筒香探しはすでに始まっている。