こんな強敵を待ち受ける日本のマラソン界には明るい材料がない。女子は先月の大阪国際で、12年ロンドン五輪代表の重友梨佐(29)が2時間24分22秒で5年ぶり2度目の優勝を果たしたものの、陸連が期待したレース終盤の大幅なペースアップは見られないどころか、35キロから40キロが最も失速した。
リオ五輪の5キロごとのラップを見ると、35キロから40キロまで激しいペースの上げ下げがあり、先頭は35キロから40キロで約40秒も速くなっている。ペースメーカーのいる「過保護」な大会でも、2時間24分さえ切れないようでは、東京五輪でもアフリカ勢のはるか後方を走ることになるだろう。