高校サッカーの頂点に 青森山田監督「勝てる組織」を聞く
――勝てるチームづくりのために何を一番、重視されているのでしょうか。
「言い古された言葉ですが、他のスポーツと比べて不確定要素の多いサッカーには《心・技・体》の3要素をバランス良く習得することが大事だと思います。まずは強い心を育み、技と体を同時に鍛え上げることでサッカー選手に必要なスキルが植え付けられます。育成優先率として、個人的には心50%・技30%・体20%の割合がベストだと思っています。もちろん全ての要素が100%に近いことに越したことはありませんが、技と体の育成においても《心》が関わり続けることが重要で、切り離して考えてはいけないと思っています」
――高校サッカー日本一監督となり、何か変わったことはありますか?
「祝賀会や報告会などが続きましたし、そういった身の回りの変化はありました。選手たちも優勝チームの3年生が抜けた新チームとなり、チームが新しく変わったことによって弱小化させるわけにはいかないと、その責任を重く受け止めています。でも、私自身のスタンスは何ひとつ変わっていません。多少のプレッシャーはありますが、ブレることなく日々、信念をもって指導していきたいと思っています。毎年のことですが、新チームをどのように強くしていくのか、今はそれだけを考えています。プレミアリーグも4月8日に開幕し、序盤3試合は浦和レッズユースに逆転負けを喫した後は、市立船橋高と大宮アルディージャユースに連勝しました。絶対に降格したくありませんので、高体連チームでもエリートチームに勝てるように細部まで神経を張り巡らせ、必死に頑張っています」