右脇腹痛で離脱 ソフトB柳田の脳裏に蘇る“トラウマ査定”
去年の二の舞いか。
ソフトバンクの柳田悠岐(28)が21日の日本ハム戦で右わき腹を痛め、「右腹斜筋と肋間筋損傷」で全治3週間と診断された。ここまでチームを引っ張ってきた主砲の離脱は痛いが、リーグ優勝後だったのが不幸中の幸い。来月18日からのCSファイナルステージにギリギリ間に合う可能性もあり、工藤監督は「(CSには)間に合うと思っている」そうだ。
そんな指揮官とは対照的に、ケガをした柳田の脳裏には「査定」の2文字が浮かんでいるはずだ。
今季の年俸は、2015年のトリプルスリーで3倍になった昨季の2.7億円から1000万円ダウンの2.6億円。シーズン終盤に右手薬指を骨折し、CSには出場したものの、7試合で打率.143と結果を残せなかったことも踏まえての評価だった。
その直後には前年オフに手術した右ひじの痛みでWBCを辞退。それでもここまでリーグトップの出塁率(.426)を誇り、打率.310、99打点(いずれも同2位)、31本塁打(同3位)と結果を残してきた。順調にいけば、4つのタイトル獲得やMVPもあったかもしれない。そうなれば、カネのあるソフトバンクのことだ。来季は4億円を超えただろう。
選手はクビになってからの人生の方が長い。だから最近は、一流の選手でも堅実で、“引退までにこれくらい稼げば安心”とソロバンをはじくという。どうやら2年連続で見積もり通りにいきそうもない柳田。「未来予想図」には誤算がつきものだ。