阿部さんを抜くイメージ持てず正捕手以外の生き方考えた
――ライバルが大勢いて心が折れそうにならなかった?
「捕手がいっぱいだからではなくて、オレは成長しているのか。技術は上がっているのかと不安になる時もありました。最初は二軍の試合にも出られませんでしたから」
■来季の巨人は捕手9人
――入団して3年後に鳴り物入りで阿部が入ってきた。
「みんな最初はレギュラーを目指すんですけど、阿部さんを見た時、その気持ちを少しずつ横にずらしましたよね。ああ、モノが違うなと。捕手としても打者としても。一振りの本塁打で流れを変えられる。フリー打撃を見ていても、阿部さんを抜くイメージができなかった。とりあえず、一軍と二軍を行ったり来たりするレベルまで行こうと。2、3番手になって、まず一軍という同じ土俵に上がらないことには勝負にもならないと思いました。1年目は二軍で1回三振すると、次の出場は3、4日後、1週間後になるかもしれない。でも、そこばかり気にするのではなく、この失敗をどう次に生かすのかと考えるようになりました」