上位力士にコテンパン 夏場所出場の稀勢の里は相撲勘不安
「あークソ!」
2日続けて、横綱稀勢の里(31)の罵声が土俵にこだました。
3日の横綱審議委員会による稽古総見で栃ノ心と鶴竜にコテンパンにされると、4日は出稽古に赴いた春日野部屋で栃ノ心に返り討ち。解説者の北の富士氏も、「(5月場所は)あれで出るの? 間に合わないよ」と、呆れ果てていた。
稀勢の里はもっか6場所連続休場中。1月場所を途中休場した際は、「次に出る場所で覚悟を決める」と明言した。5月場所は13日が初日。このままでは、出場しても引退となりかねない。
当の本人は「課題が見つかってよかった」などと強気だが、ある親方は「ただの虚勢ですよ」と、こう続ける。
「稀勢の里は4月12日から巡業に途中参加すると、十両を相手に体を慣らしていった。18日に初めて幕内の豊山と稽古。その後はペースを上げていくのかと思いきや、稽古相手に選ぶのは千代の国、竜電といった幕内下位の力士ばかり。休場が続いている横綱にしては随分のんびりしたものだと、親方衆の間でも疑問視されていた。ただでさえ、度重なる休場で相撲勘が鈍っている稀勢の里のこと。このペースでは、残り1週間で仕上げられるわけがない」
それでも出場するというならば、5月場所が日本人横綱の「命日」になりそうだ。