横浜の走塁とコンパクト打法が昨夏覇者の花咲徳栄を破った
■金足農・吉田をコンパクトに攻められるか
3番手右腕の黒須はクロスステップして右打者の内角に投げ込めるのが特徴。ただし、左打者には苦しいところがある。
九回裏、2点差まで追い上げられ、2死満塁でカウント3-2のフルカウント。打席には花咲徳栄のスーパー1年生、右のスラッガー野村が入った。結果はボール球を振って三振。見送っていれば、押し出し四球で7-8。次は左打者だけに、花咲徳栄が逆転する可能性が高まった。ベンチから野村へ伝令が出てフルスイングを指示したそうだが、私なら「見送れ」とサインを出したかもしれない。
横浜時代、ああいう場面で「ベンチの責任だから見逃せ」とサインを出したことがある。私の経験上、あの極限の場面でストライクは、まず入らない。
3回戦では2試合連続2ケタ奪三振を記録したドラフト1位候補・吉田を擁する金足農(秋田)と対戦する。横浜が吉田をコンパクトに攻められるかがポイントになる。