女子柔道52kg級・角田夏実は「ぎっくり腰」でも金メダル
柔道の女子52キロ級を制したのは昨年の世界選手権準優勝の角田夏実(了徳寺学園職)だった。
決勝で韓国の朴多率に一本勝ち(腕ひしぎ十字固め)すると、笑顔でこう言った。
「勝てるといわれていてプレッシャーもあったけど、勝ててホッとしている。今年の世界選手権の代表選考で落ち、アジア選手権でアピールしなければと思っていた。(東京)五輪に向けて十分、アピールできたと思う」
この角田、実はぎっくり腰を患っていた。「おばあさんのように杖が欲しい状態だった」(本人)という。それでもアジアの頂点に立てたのは、それだけ力が抜けていた何よりの証しだろう。
■国内にライバルひしめく階級
日本の柔道界でいま、最も代表争いが熾烈といわれるのが、この女子52キロ級だ。
昨年の世界選手権を制した志々目愛(了徳寺学園職)に加え、今年の世界選手権代表の18歳・阿部詩(兵庫・夙川学院高)もいる。女子のこの階級はアジアや世界で頂点に立つより、日本で代表になる方が難しいともっぱらだ。