ボクシング村田が防衛失敗で…ゴロフキン戦“白紙”の大誤算
契約を結ぶ世界有数のプロモーター、ボブ・アラム氏(86)は、村田を興行的にも世界トップのボクサーに育てるべく、バックアップしてきた。この日の試合は自身がオーナーを務めるトップランク社の興行。そのメインイベントに、過去2度のラスベガスでの試合はいずれも前座だった村田の防衛戦を抜擢した。試合前から、米国ではまだ知名度の低い「ムラタ」の名前を連呼し、会見では「日本で最も有名なアスリート。アメリカで言う、モハメド・アリのような存在だ」と米メディアに宣伝していた。ゴロフキンとのビッグマッチもその一環で、日本では大手広告代理店やフジテレビが後ろ盾になって、村田を「カネを生むボクサー」にしようと躍起になっていた。
現地ブックメーカーのオッズは村田1.2倍、ブラント4.5倍。圧倒的に有利とみられた“格下”に足をすくわれ、陣営もイチからやり直しである。