今も決して変わらない…本田圭佑は「負けず嫌いの挑戦者」
2008年のバーレーン戦(埼玉)で初キャップを飾り、代表10年間でスターダムにのし上がった彼は「王様」と見なされることが多かった。
10年南アフリカW杯での大ブレーク前後からメディアに多くを語らなくなったことも、その傾向を助長した。が、本来の本田圭佑は「負けず嫌いの挑戦者」。それはビッグになった現在も決して変わらない点である。
ちょうど10年前。オランダで<素の本田>を見たことがある。08年北京五輪3戦全敗のA級戦犯と位置付けられ、オランダ2部でのプレーを余儀なくされたVVVフェンロ時代。22歳の男は日本代表定着がかなわず、悔しさを募らせていた。
日本代表の活動期間に<代表外>の本田にインタビューするため、オランダに飛んだ。
「今、オレのところに来るんですか」
意外そうに本田はつぶやいた。
そして「22歳で代表キャップ数1というのは(同世代の)ウッチー(内田篤人=現鹿島DF)や真司(香川=現ドルトムントMF)が、あれだけ試合に出てるのを考えると少し遅いけど、今は慌ててない。そのうちオレが(代表に)必要になるだろうと思っているので」と秘めた自信を口にした。言葉通りだった。