体調万全でも厚い4強の壁 錦織4大大会制覇に足りないもの

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 第1セットの第1ゲーム。錦織はフェデラーのセカンドサーブを攻略した。リターンを警戒してファーストサーブの確率が良くなかったフェデラーの出はなをたたき、いきなりブレークに成功。集中力を維持して、第1セットを先取した。

 しかし、集中力は続かなかった。錦織のサーブも良くないと見切ったフェデラーに、リターンゲームで攻められた。

 リターンからのポイント獲得率は錦織が25%だったのに対し、フェデラーは77%もあった。ここで流れを変えられた。

 錦織の最大の敗因はこの日のファーストサーブの確率が57%と低かったことだろう。ファーストサーブが入らなければリターンで攻め込まれてしまう。

 サービスゲームとリターンゲームの両方で集中力を維持し続けるのは極めて難しい。それが焦りを生み、大事な場面でのミスにつながった。

「堅実なプレーをしたが、ファーストサーブのミスが多かった」とダンテ・ボッチーニ・コーチが言えば、錦織本人は「2セット目以降はずっと、サービスゲームがつらかった。自分のプレーを継続することができず、後半はミスが多かった」と話した。

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