双子の兄は貴ノ富士 弟・貴源治は激しい“突き押し”が武器
千賀ノ浦部屋・前頭10枚目
兄より先に新入幕を果たした。
旧貴乃花部屋出身で、十両の貴ノ富士は双子の兄。中学時代は兄弟でバスケットボールのオール茨城の選抜メンバーに選ばれ、NBA入りした八村塁と対戦経験もある。
兄弟揃って格闘技を好み、空手やキックボクシングもかじっていた。
旧貴乃花部屋の関係者が言う。
「角界入りしたのは、『バスケでは稼げない』という理由です。家庭が貧しく、親孝行のために早く稼げるようになりたい、という気持ちを抱いていた。もともと相撲にも興味があり、中学時代に貴乃花部屋に体験入門したこともある。その縁もあって、中学校を卒業後に貴乃花部屋に正式に入門した。性格は兄弟で違いがあり、兄は慎重、弟の貴源治は大胆。それだけに貴ノ富士が昨年、付け人を殴った時は驚きましたが……。相撲も兄が四つを得意とし、弟は突き押しを武器にするなど、それぞれ特徴がある」
貴源治を育てたのが、貴乃花部屋の猛稽古だ。上位力士に当たっては転がされる「ぶつかり稽古」を45分。2人でひたすら相撲を取る「三番稽古」を2、3時間というのだから尋常ではない。