八村塁の強みと弱み バスケ男子日本代表前監督が明かす
「当時から実力は抜きんでていましたが、ゴンザガ大に進学して、自分と同じぐらいの背丈で、パワーもある選手らと対戦したことでコンタクトプレーにも強くなった。八村はインサイド(ゴール下やその周辺)で相手を抑え込みながらシュートを決め、アウトサイド(ゴールのリングから離れたエリア)からのショットの精度も高い。さらにドライブ(ドリブルで攻め込むこと)もできて、フィニッシュまで持ち込める。なおかつ、バックコート(自陣)からボール運びまでできる選手は、いない。八村のような選手がいるチームは多彩な試合運びができます」
■ディフェンスでは我慢も必要
12日のニュージーランド戦では、第1クオーター(Q)、第2Q、第4Qの序盤にシュートを決めて、日本に攻撃の主導権をもたらした。長谷川氏は攻撃では十分な活躍であるとし、次はさらなるレベルの高い相手への防御に着目する。
「高さがあってコンタクトの強い選手を相手にしたディフェンスでは十分に注意すべきです。ファウルを繰り返せば(5回で退場)、日本チームにとって絶対的な攻撃力を欠くことになる。八村のプレー時間を確保するためにも、序盤のディフェンスでは状況によっては『1ゴールは仕方ない』と割り切ることも必要でしょう」
W杯1次ラウンドで世界48位の日本は、同1位米国、同17位トルコ、同24位チェコと同組。八村は手ごわい相手にディフェンス力が問われそうだ。