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佐々木裕介フットボールツーリズム アドバイザー

1977年生まれ、東京都世田谷区出身。旅行事業を営みながらフリーランスライターとしてアジアのフットボールシーンを中心に執筆活動を行う。「フットボール求道人」を自称。

カズ&俊輔“93歳コンビ”を脇役に追いやった若手世代の躍動

公開日: 更新日:

 同時にロイヤルボックスに目をやると、横浜FCの小野寺裕司CEOの姿が。他のVIPはまだ誰一人としていない時間帯。キックオフが待ちきれなかったのだろう。横浜FCサポーターが歌い出した前記のチャントが、ボスの想いと被って聞こえた。

 メディアは こぞって<93歳コンビ>を追い掛けた。横浜FCのベテランコンビ、52歳のFW三浦カズと41歳のMF中村俊輔である。スタジアム到着時からカメラフラッシュが彼らを照らす。

 19年振りのスタメンそろい踏みという事実が、メディアを勢いづかせた。ご他聞に漏れず筆者もそのひとりだった訳だ。

 幕が切って落とされるまでは、彼らが主役だったことは間違いない。選手入場を待つカメラの群れを見れば、それは一目瞭然だった。

 試合開始早々、横浜FCのビッグチャンスに顔を出したのは、カズだった。5分、ゴール前のこぼれ球に反応してシュートを放つが、ゴールの枠を捉えられず。トリコロールに球域を支配された試合。これが<キング>唯一の見せ場となった。

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