CS争いでも忖度起用 プロ野球「引退試合」のバカバカしさ

公開日: 更新日:

「真剣勝負でお願いします」

 指揮官があえて真剣勝負を頼んだのは、CSのかかった試合で忖度が働きかねないという疑念があったからに他ならない。

「メジャーでは公式戦の最中に引退試合を行うことは基本的にありません」と話すのは、大リーグに詳しい野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏だ。

「デビッド・オルティスやデレク・ジーターのようなレギュラークラスでなければ、公式戦やポストシーズンでユニホームを着ることはないでしょう。試合に出る以上は、あくまで戦力になることが前提なのです。オルティスやジーターはシーズン前に引退を表明し、1年間かけてファンに挨拶する形をとりましたが、それも実績と実力があればこそ。1年間まったく活躍しなかった選手が出ることはあり得ません。メジャーの場合、公式戦前後や翌年のオープン戦、ファン感謝デーで引退のセレモニーを行うのが主流です」

 ワールドシリーズでMVPを獲得した松井秀喜でさえ、引退試合はなかった。引退から半年後にヤンキースと一日限定のマイナー契約を結び、セレモニーに出席。始球式でユニホームに袖を通し、現役生活に幕をおろした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  4. 4

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  5. 5

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ

  3. 8

    モー娘。「裏アカ」内紛劇でアイドルビジネスの限界露呈か…デジタルネイティブ世代を管理する難しさ

  4. 9

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  5. 10

    小松菜奈&見上愛「区別がつかない説」についに終止符!2人の違いは鼻ピアスだった