バーディー量産7位発進も 渋野の気になるアプローチの不安
「ダボやボギーはありましたが、ショットは今年一番よかった。いい結果が出て(予選落ちした2016、17年大会より)成長できたことを実感できました」
ホールアウト後の渋野日向子(20)は、自信にあふれた表情でこう言った。
6番は第2打を左の林に打ち込むOBでダブルボギーとしたが、8つのバーディーを奪い、ボギーは1つ。67の5アンダーは、首位に3打差7位タイの好発進となった。
本人が言うように、この日はショットがキレキレだった。同組の畑岡奈紗(20)や、前年覇者で11年全米女子オープン優勝のユ・ソヨン(29)にも引けを取らず、終盤も15番1メートル、17番1・5メートル、18番2メートルとピンにピタッと寄せた。
「でも、気になるのがアプローチです」というのは、女子プロトーナメントをよく観戦する並木俊明プロだ。
「渋野は両腕を伸ばしたハンドダウンの構えから思い切りのいいスイングをする。しかし、アプローチもハンドダウンで構えているのは全英女子オープンの時から見ていて不安でした。腕の三角形を意識して肩の動きで打っているので、転がしやピッチエンドランはいいが、ピンがバンカー越えギリギリの時などによく使う柔らかいロブショットが打てない。もっと腕を体に近づけて、肘を曲げてゆとりを持たせないと多種多様なアプローチは打てません。渋野なら練習すれば、すぐできるようになりますよ。その点、畑岡は芝の種類が毎試合異なる米ツアーでやっているだけあって、アプローチの引き出しが多いですね」