宮城野親方“お飾り師匠”の罪 弟子の喧嘩で20%減俸3カ月

公開日: 更新日:

 学級崩壊ならぬ、「部屋崩壊」だ。

 9日、相撲協会は臨時理事会を開き、去る4日に宮城野部屋での稽古中に殴り合いをした幕内・石浦(30)と幕下・宝香鵬(30)に処分が下った。石浦は1カ月20%の減俸とけん責、宝香鵬はけん責、さらに監督責任のある宮城野親方(62=元前頭竹葉山)は最も重い、3カ月20%の減俸となった。

 石浦は白鵬(34)の内弟子だが、それでも宮城野親方には部屋を監督する義務がある。報道陣の目の前で所属力士が殴り合う醜態をさらした以上、監督不行き届きとして厳しい処分が下るのも当然だ。

 そもそもこの親方の弱腰が今回の事件を含め、白鵬の蛮行の元凶といっても過言ではない。あるタニマチ筋は「昔はまともな人だったんですけどねえ」と、こう続ける。

「来日当時は68キロしかなく、どの部屋からも相手にされなかった白鵬を引き取ったのが宮城野さん。優しい人柄で、面倒見も良かった。ただ、白鵬が出世するに伴い、ナメられるようになった。モンゴル人力士の多くは『強い者が偉い』という考え。宮城野さんは元前頭といっても、幕内にいたのは通算2場所。ほぼ万年十両だった。特に朝青龍が2010年に引退し、白鵬が本性を現すようになってからはいよいよ何も言えなくなり、完全に主従が逆転した。今では白鵬の使い走りさながら。白鵬が都内のホテルで危機管理委員会の調査を受けたときは、自分が運転手になって車で自宅まで送り迎えをしていた。毎年、お年玉をもらっているとも聞いている」

 本来、部屋のトップとして毅然とすべき親方がこれでは、部屋の統制が取れないのも当然。白鵬がますます増長するのも無理からぬところ。

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