設定記録突破の松田とMGC3位の小原 五輪で勝てるのは?
「現在の日本はマラソンの三流国です。世界で1、2位を争うわけでもないので誰が選ばれても関心は低いですね」
松田瑞生(24)が2時間21分47秒で優勝した印象を聞くと、陸上ジャーナリストの菅原勲氏は淡々と言った。
東京五輪女子代表の残り1枠を争う今大会。2時間22分22秒の設定記録を突破した松田は、五輪代表に前進。3月の名古屋ウィメンズの結果待ちとなった。これにより、昨年9月のMGC3位で3人目の代表に最も近かった小原怜(29)は暫定代表の権利を失った。
その小原も参加したこのレース。スタート時の気温は10度。湿度62%に風はほとんどなし。30キロまではペースメーカー(PM)がついて安定したリズムをつくり、前方を走る中継車には大型時計も設置されていた。
MGCで4位に終わった松田は序盤から入れ込みぎみで、PMの新谷仁美から何度も飛ばしすぎを“注意”される場面も。松田はそのPMが30キロでいなくなると31キロすぎから勝負をかけ、並走するベレテ(31=バーレーン)を振り切った。