瀬古氏リーダーご満悦…MGCで露呈した“冬の好記録”の虚無

公開日: 更新日:

 レースによってペース設定が違ったのも解せない。男子の東京は第2集団でも日本記録を更新できるハイペース(1キロ2分58秒)なのに、びわ湖毎日は大迫の記録を破れない1キロ3分ペース。代表選考会であるなら全レース公平が前提条件だ。主催者が指示したペースを30キロまで守ってくれるPMは五輪にいない。序盤からアフリカ勢の駆け引きによるペースの上げ下げがあるだろう。真冬にPMをつけて好記録を出しても、それが酷暑の本番で何になるのか。

 陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、今回初めて導入した一連の代表選考について、「大成功も大成功。3段重ねくらいですね」と言った。代表選びが盛り上がったという点では成功かもしれないが、それはMGCの本来の「目的」ではない。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、五輪が開催されるか未定とはいえ、地元五輪で上位争いができる選手を選ぶという点では大いに疑問が残った。

【写真特集】中村匠吾 MGCを制し初五輪
【写真特集】
前田穂南、鈴木亜由子が五輪内定

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド