甲子園危機も…U18アジア選手権は台湾球界のドンが後押し
あくまでドラフト会議までに開催されることが前提だが、日の丸を背負って真剣勝負を繰り広げるU18は選手の精神面を評価する上でも貴重な大会なのだ。パ球団のスカウトが言う。
「いい例が昨年のドラフトです。かねてトップクラスの評価を受けていた佐々木(ロッテ1位)や奥川(ヤクルト1位)はまだしも、石川(中日1位)や西(阪神1位)、宮城(オリックス1位)あたりはU18(韓国)での活躍によって、評価を上げた。水上(楽天7位)のように、上位指名ではなくともU18を機にプロ志向が強くなり、プロ入りに舵を切る選手もいる。海外の球場のつくりは甲子園と違って簡素で、プレーや練習を間近で見られるだけでなく、選手同士のグラウンドでの会話まで聞こえてくる。性格や人間性も確認できるのです。誰をドラフト1位にするかの判断さえ難しいうえに、プロ野球の公式戦が縮小されて球団の収入が大幅に落ち込めば、指名人数が減る可能性もある。正当な評価をするためにも、是が非でもU18は開催してほしいですよ」
高校球児やプロ関係者の切なる願いは届くのか……。