夏の甲子園も中止検討 しわ寄せを食う地方校球児の無念

公開日: 更新日:

 8月10日に開幕する予定だった夏の甲子園大会が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、中止の可能性が出てきた。中止になれば戦後初。史上初の中止となった3月のセンバツに続く重い決断となる。高野連は20日の運営委員会で正式決定する見込みだ。

 高校3年生はさぞ無念だろう。春も夏も夢の舞台が消滅する上、春の県大会を準々決勝まで開催した沖縄以外、今年は1試合も公式戦を経験できていない。

 特に地方の高校生は無念ではないか。例えば岩手県はいまだに感染者ゼロ。県内限定で練習試合も行われている。全国的には通常通りの練習が可能な地域もある。12日には全日本大学野球選手権も中止が決まった。高校、大学球界は壊滅状態だ。あるプロ球団のスカウトがこう言う。

「こうなると、地方の大学生、高校生の判断が難しくなる。大学の場合は各リーグ、高校の場合は各県ごとのレベルが大都市圏より落ちることが多いからです。地方で活躍している選手の場合、甲子園などの全国大会で通用するかをチェックする必要がある。それがなくなれば、どうしても、地方の大学、高校生はリストに入れられなくなります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド