最下位低迷で待ったなし 虎が今オフ粛清するベテラン選手
「世代交代は待ったなしですよ」
開幕から最下位に低迷する阪神について、OBがこんな指摘をする。
■不調で登録抹消
今季はベテランが軒並み成績不振に陥っている。11日のDeNA戦(甲子園)で、九回から登板した守護神の藤川球児(39)はソトに決勝2ランを浴びるなど3失点を喫して救援失敗。2敗2セーブ、防御率15・75(12日現在)と散々で、12日には右肩のコンディショニング不良で登録を抹消された。
「開幕直前に腰の張りを訴えるなど、調整遅れは明らか。加えて、年齢による衰えも見受けられる。最大の武器である速球がシュート回転するなど、全体的に球のキレが落ちていますから」
とは、ライバル球団の関係者。名球会入りの条件となる通算250セーブまで残り5セーブに迫っているが、守護神としてはいかにも苦しい。
通算103勝48ホールドの能見篤史(41)は中継ぎとして5試合に登板し、0勝0敗1ホールド、防御率10・38。145キロを超える速球を投げるものの、6月30日の中日戦でアルモンテに満塁弾を浴びてから約2週間、登板機会すらない。開幕直後から10試合中5試合に登板した疲労を考慮されているとみられるが、シーズンはまだ始まったばかり。51試合登板で防御率4・30だった昨季も含め、衰えは顕著だ。
野手では球界最年長の福留孝介(43)が精彩を欠いている。開幕当初は中軸を担っていたが、打率・125、0本塁打、0打点。鳴尾浜での二軍戦との親子ゲーム出場を直訴するなど立て直しを図っているとはいえ、最近は新助っ人のサンズに左翼のスタメンを譲る日々。昨季も両足ふくらはぎのケガがあり、104試合出場で打率・256、10本塁打、47打点にとどまった。