V弾ソフトB中村は超ユーティリティ 球団は柳田以上に頼り
ソフトバンクの中村晃(30)が気を吐いた。
30日の日本ハム戦、同点の四回に勝ち越しの2ランを放つなど4打数3安打。首位を走るチームの8連勝に貢献した。
昨年3月に自律神経失調症と診断され、戦線離脱。なんとか試合に出られるようになったものの、腰痛にも悩まされ、一軍と二軍を行ったり来たり。昨季はレギュラー定着後の2013年以来、自己最少の44試合出場にとどまった。
病気で苦しんでいる間は引退を考えたこともあったという。自律神経失調症は西武の多和田も昨季患い、こちらはまだ一軍復帰できていない。ソフトバンクOBに言わせると、「中村の場合は症状が比較的軽かったようです。相当苦しんだのは事実だが、症状が重ければ本当に引退していたかもしれない」そうだ。
今季は30日現在、打率・296、4本塁打、27打点。この活躍に胸をなでおろしているのが首脳陣だろう。
なにしろ外野と一塁を守れる上に、打順を選ばない。この日は2番・DHで出場。今季は1~5番を任されている。使い勝手が良過ぎるゆえに、試合での守備位置がなかなか決まらない。開始直前になってようやく伝えられるケースもあった。中村はある意味、主砲の柳田以上に必要不可欠な選手なのだ。
難病をきっかけに食生活も見直した中村。今後はこれまで以上の活躍を期待できそうだ。