注目のタイトル争い 三冠王3度の落合は自己チューだった

公開日: 更新日:

 プロ野球の公式戦も約3分の2を消化し、優勝争いだけでなく、個人タイトルも注目される時期になってきた。

 タイトルといえば、プロ野球史上ただひとり、3度の三冠王に輝いたのが落合博満氏だ。中日時代、なかなか勝てないチームの状況に首脳陣が落合にこう語りかけたという。

「落合、4番打者なんだから、得点圏に走者がいる時は、少々ボール気味のボールでも打って走者を返してくれ」

 4番打者は「クリーンアップ」と言われる。塁上の走者を一掃してホームに返すのが仕事だ。4番がチャンスに打てばチームの士気も上がる。四球を選んでチャンスを広げるのが本来の役割ではない。しかし、当時のコーチのひとりは「それでも落合の打撃は変わらなかったね。ボールを選んで際どいコースには手を出さなかった」と話していた。ボール球に手を出せば自分のバッティングフォームが崩れるかもしれない。そうなれば、自らの成績、強いては年俸にも影響すると考えたのだろうか。

 タイトル争いでは、こんな話も聞いたことがある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド