阪神にスタンドから怒号…球児引退試合で拙守貧打の赤っ恥
球界の重鎮、広岡達朗氏は「選手のデキが悪いのは、教育が悪いから。選手が失敗するのは、コーチがしっかり教えていないからです。すべては指導者の責任」と言っている。弱小だったヤクルト、西武を優勝に導いた名将はその後、ロッテで日本球界初のGMに就任して辣腕をふるったが、今の阪神に「広岡監督」「広岡GM」がいたら、守備コーチは上から下まで全員クビではないか。
今季最後の巨人戦となった10日の試合も、拙守で幕を開けた。
初回の1死一、二塁。ここで4番の岡本に二ゴロを打たせた先発の青柳は、「よしっ、併殺だ」と思ったろう。しかし、そうはならないのが、阪神のヘボ守備陣だ。二塁ベース寄りのゴロを小幡が絵に描いたようなトンネル。リーグワーストを独走するチーム85失策目がこの日も失点につながった。
「85失策はセのワーストどころか、12球団のワースト(最少は巨人の42失策)。しかも、守乱は今年に限った話ではなく、昨年は12球団で唯一となる3ケタの102失策だからね。もっと言えば、失策数はこれで3年連続リーグワースト。これほどまでに課題がハッキリしているのに、まったく改善されていない。にもかかわらず、阪神は清水ヘッドコーチを二軍に降格させるだけで、一軍に3人もいる久慈、藤本、筒井の守備コーチはおとがめなし。来季も留任するというんだから、考えられないよ」とは、阪神OB。
続けて、「来季3年目を迎える矢野内閣が小幅改造で済みそうなのは、矢野監督がやりやすいように、という球団の配慮だなんて見方も出ている」というから、OBが呆れるのも無理はない。
初回の失策に、甲子園のスタンドから怒号が飛んだそうだが、当然だろう。