一塁転向案が出た大城の足幅を52cmから72cmに広げてみた
「どっちが動きやすい?」
「こっちの方が動きやすいです」
こうして幅が広がったことで、大きくそれた球を捕球できたり、ブロッキングができるようになり、どっしりした構えに変わってきた。
この頃の原監督の評価はあくまで「打撃優先」というもの。私はヤクルト時代、野村克也監督に捕手としてはクビを宣告され、野手にコンバートされた。捕手として成功したかったから悔いが残った。大城には最後のチャンスをあげたかった。もともとセンスはある。原監督が求める「打てる捕手」になれば小林に対抗できる。
昨年、大城は93試合に出場して捕手でベストナインに初めて選ばれた。それまでの正捕手は小林誠司だった。13年ドラフト1位で入団。故障がちな阿部慎之助を打撃に専念させようという球団方針もあり、球界一といえる強肩を武器に正捕手の座をつかんだはずだった。一体どうしてしまったのか。