規則をくぐり抜けることに悩むよりマラソンの精神をつなげ
釈迦に説法だが、スポーツは規則を守ればいいものではない。女性アスリートの力を追究しようという精神は言うまでもないから、男子が女子を助けてはダメとは書いていないのだ。マラソンリーダーたちには考えて欲しい。日本人がどうして駅伝やマラソンが好きで若者が憧れ、金も稼げているのか。多くの先達が辛抱を重ね、歯を食いしばって走る姿を見せてきたからではないか。マラソンは、日本人が戦後に得た貴重な財産だ。規則をくぐり抜けることに頭を悩ます前に精神をつなぎ、マラソンの風景を残してもらいたい。
オリンピック開催が中ぶらりんないま、2人の代表選手には励みになっただろう。が、それは世界みな同じなのだ。稼ぐ場を失ったケニア選手がどれだけ不安でいるか……マラソンマンは“考える脚”になってくれ。