巨人OBも危惧「救援防御率」セ最下位でよぎる4年前の悪夢
そういえば、最近もリリーフ陣に苦労した年があった。高橋由伸政権2年目の2017年だ。先発に菅野(17勝5敗)、マイコラス(14勝8敗)、田口(13勝4敗)の3本柱を擁したが、救援防御率はリーグ3位の3.42。クローザーはカミネロ、セットアッパーはマシソンが務めたものの、「七回の男」が決まらず、勝利の方程式を確立できなかった。その結果、春先に13連敗を喫し、1点差試合は13勝27敗。原2次政権1年目の06年以来となる4位に沈んだ。中継ぎ投手のホールド数はリーグワースト。継投によって勝ちを拾った試合がいかに少ないかを表している。
前出の中村氏が続ける。
「巨人のリリーフ陣は例年はしっかりしている。原監督が重視しているからで、前回の2次政権時は山口鉄やマシソン、一昨年からのリーグ連覇中も中川やデラロサら、信頼できるリリーフ投手を常に数人抱えていて、これが生命線になっていた。今季は桑田投手チーフコーチ補佐が加入して、先発投手に完投指令を出すなど投手陣の改革に着手し、効果が出るのを楽しみにしていた。チーフの宮本を含めて一軍の投手コーチは3人もいるというのに、一体何をやっているのか」
エース菅野が離脱中で先発陣も苦しい。首位阪神を3.5ゲーム差で追う2位につけているが、チームの根幹がガタガタと揺らぎ始めている。