千葉へ本拠地移転でも鮮明に覚えている川崎球場の思い出
打席や守備位置から見る景色、グラウンドの芝や土の感触、先輩を避けて時間を潰したウエート場、おいしかった食堂のしょうゆラーメンやうどんの味……。今でも川崎球場のそばを通ると、あの頃のことを鮮明に思い出す。
千葉マリンが新たな本拠地となり、球団名はロッテオリオンズから千葉ロッテマリーンズに変わった。ユニホームはピンクをあしらったものになり、帽子のマークも変わった。球場は広くなり、また海から来る独特の強い風にも驚かされた。
心機一転、再出発という中で私は、オープン戦のケガが響き、わずか97試合出場で打率はプロ入り以来最低の・216。プロ3年目の84年から91年まで8年連続で20盗塁以上をマークしていたが、盗塁数も14にとどまった。
■開幕前に右足首捻挫の重症
開幕直前のヤクルト戦(神宮)。二盗時にスライディングした右足のスパイクの刃がアンツーカーに引っかかり、足首をひねった上に大きく転倒。激痛で立ち上がって歩くことすらできない状態に陥った。